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2008.04.27

初秋 / ロバート・B・パーカー

初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
ロバート・B・パーカー /菊池 光 訳

離婚した夫が連れ去った息子を取り戻してほしい。―スペンサーにとっては簡単な仕事だった。が、問題の少年、ポールは彼の心にわだかまりを残した。対立する両親の間で駆け引きの材料に使われ、固く心を閉ざして何事にも関心を示さない少年。スペンサーは決心する。ポールを自立させるためには、一からすべてを学ばせるしかない。スペンサー流のトレーニングが始まる。―人生の生き方を何も知らぬ少年と、彼を見守るスペンサーの交流を描き、ハードボイルドの心を新たな局面で感動的に謳い上げた傑作。

ロバート・B・パーカーの、いわゆる「スペンサーシリーズ」の中の1冊です。
スペンサーシリーズは好きで、5年くらい前までは新刊が出ると必ず買ってました。でも買った時しか読んでない自分に気づいて、なんとなくそれから買うのをやめてしまった経緯が(^-^;

でも、この「初秋」はパーカーの、ではなくてパーカー以外のワタシの手持ちの本の中でもかなり好きで、何度も読み返した本に入る一冊。

何事にも無関心で無気力な15歳のポールを、両親のいがみあいから無理やりに引き取ったスペンサーが、いかにして「大人」にさせていくかというストーリー。ようやくポールがやりたいことを見つけ出す、その過程がなんとも言えない味わいがあります。

途中、ポールが、ふがいない両親よりも自分を常に気にかけてくれるスペンサーとずっと暮らしたいと願いう場面があります。

「自立というのは自己に頼ることであって、頼る相手を両親からおれに替えることではないんだ」

ポールの気持ち、よくわかる。両親はふらふらしていて尊敬できない。そこに自分の信念をしっかり貫く人が現れて、一緒に暮らし始めたら、その人とずっと一緒にいたいと思うのは当然だと思う。なんといっても彼はまだ15歳だし。(もうすぐ16だけど)

そこにスペンサーの言葉。ちょっとがっかりするポールに、でもスペンサーはポールが一人で飛べるようになるまで追い出しはしない、と約束します。いいなぁ、このやりとり。こういうのはやっぱり男同士だから?

そのほか、ラストでスペンサーとポールが交わす会話もステキ。ポールを見守る、スペンサーの愛情にあふれたセリフです。(これは実際に読んでみてくださいね)

結論。やっぱりワタシは少年の成長物語が好きだーっ。
いや、これはスペンサーの手腕が見事だったということもあるんですけど・・・。

ハードボイルドなんか・・・という人や、スペンサーシリーズを読んだことのない人にもぜひ読んで欲しい、オススメ本です。

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